L's Life Songs

Lの人生における、特別な曲と忘れたくない思い出。半分フィクション、半分ノンフィクション。

♪ 闇の告白 / 尾崎豊

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全てが嫌になった14歳の時、家を飛び出た。たくさんの家を転々とし思春期を過ごした。そんな時代、尾崎豊は支えの一つだった。声に出来ない私の心の叫びを彼が代弁してくれたような気がしたからだ。
ある時期に海沿いの家で暮らした。恵まれたことにそこは設備が整っていたからほとんど1人で生活していた。窓を開けると一面に広がる海が静かに波打っている。ベランダでその様子を眺めながら様々な考えに耽っていた。しかし、夜の海を見つめていると、その暗闇に飲み込まれそうな錯覚に陥ることがあった。広大な漆黒の波。それが私の中にまで押し寄せ、光の届かない海中に引きずり込もうとする。そうはさせまいと踏ん張るが、いっそのこと力を抜いてしまえば楽になるのだろうか。いや、もしかしたら既に溺れているのかも知れない。酸素を求めもがいているのだろうか。
自分の光を隠す存在から逃れ、自分の答えを見つけるべく行動したはずだった。しかし、迫り来る闇が、孤独が、選択が、明日が、なぜこんなにも恐ろしいのだろう。

"いつの日か 自分を撃ち抜く ただ一人 答えを 撃ち抜く"
正しい答えかどうかは分からなかった。今でも分からない。ただ、自分で撃ち放った弾丸の軌跡が、傷跡として刻み残されていることだけは分かった。